テレビ撮影記
将棋名人誕生400年の節目の年、ご先祖様が初代名人大橋宗桂から始まる家系であることから、NHK名古屋放送局より「金とく」という番組で取り上げたいとの申し入れがあり末裔として協力することとなりました。
平成21年に、大阪にあった将棋博物館の閉鎖により戻ってきた「大橋家文書」と言われている多くの資料は人の目に触れず、防虫剤、乾燥剤を入れた箱の中で眠り続けてきました。この資料をスタジオで全て並べて、研究者に解説してもらおうという企画です。
NHKのディレクターが最初にいらしたとき、私はもちろん仕事中でしたから、いつも通りの赤いエプロンに頭巾という格好でした。私の店の外観同様、私のアメリカンな格好にびっくりされたようでした。色々話しをするうちに、私が将棋をやるかという話しになり、「一切しない」という答えにはさらにびっくりされたようで、しばし考えておられました。私が作務衣でも着てじみーに出てくれば納得だったのかも知れませんね。このギャップからストーリーを始めたいとのことで、後日撮影にいらっしゃるということでした。
撮影日当日、活弁士で活躍中の山崎バニラさんと、NHK名古屋放送局の黒崎めぐみアナウンサーが見えて撮影となりました。店での撮影と、自宅に移動しての撮影を行い、資料の入った桐箱を2箱とともに、ロケバスに乗りスタッフと名古屋放送局に向かいました。
途中、静岡の駿府城公園に寄り、名人戦の撮影とかで、その間私たちはfacebookで友達になっているIさんの仕事場にお邪魔し、しばし歓談。
バスに戻ったら撮影も丁度終わったようで、名古屋に向かいました。
翌日朝から、名古屋放送局で一番大きいスタジオに大きな黒布を広げ、その上に資料を並べる作業をおこないました。午後にはいり撮影開始、夕方5時に全て片付け終わり終了となりました。
そして、資料の入った箱をNHKに預かって貰い、ご先祖が眠るお墓がある京都へ向かいました。
京都には初代大橋宗桂の墓と2代目大橋宗古のお墓があります。初代のお墓は市内、2代目のお墓は伏見にあります。2日間にわたり、お墓参りと伏見の酒蔵見物など久しぶりの旅行を楽しみました。
帰りは一旦NHK名古屋放送局に戻り、預けてあった資料などを受け取り、NHKが用意したロケバスに乗り帰宅しました。その際に新東名をはじめて通るというおまけ体験があり、よく報道されていたサービスエリアの浜松や駿河沼津にも寄ることができました。
店でのロケは時々ありましたが、ロケバス体験は初めてでした。また、広いスタジオで資料を広げ見ることが出来、更に専門家の解説も聞けるということもでき、大変面白い体験でした。
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